大日本印刷(本社:東京 以下:DNP)とアグレックス(本社:東京)は、アグレックスの子会社としてベトナムで主に日本語データ入力サービスを展開するAGREX (Vietnam) Co., Ltd.(本社:ベトナム ハノイ 以下:AGV)にDNPが出資するための契約を2020年4月に締結し、DNPとAGVは資本業務提携を実施すると発表した。
DNPは、企業や団体などから重要情報を預かり、各種通知物のデータプリントや申請書類の受付、コンタクトセンターの運営など、幅広いBPOサービスを提供している。DNPのBPOサービスは、業務プロセス全体に必要な機能をワンストップで提供できることが強み。近年は国内での慢性的な人材不足や働き方改革の促進にともない、業務効率化と品質向上などを目的としたBPOへの需要が高まっている。BPOサービスの入力業務において、DNPではAI-OCR(光学文字認識)技術の導入やオフショアを活用した拠点の整備を進めている。
AGVは、日本において50年にわたりBPO事業を展開してきたアグレックスのBPOノウハウや人材教育などをもとに、ベトナムで日本語データ入力に強みを持つBPO企業。DNPは入力作業を高セキュリティな環境下で、高い品質かつ高い効率で行える拠点の増強に努めており、日本のBPO業務に強みを持つAGVと提携することとした。
同社らによると、今回の資本業務提携により、DNPはオフショア拠点での安全かつ高品質な入力業務を実現し、AGVは多様化が見込まれる日本国内からのオフショア需要に対して、高い品質と生産力を伴ったデータ入力事業の進化と拡大を目指すとしている。BPO事業の入力作業を、AIOCRにより効率化と品質向上を図る試みは今後も増えてくるものと予想される。