NTTデータ先端技術(本社:東京都)とNTTアドバンステクノロジ(本社:神奈川県)は、「WinActor管理機能」の共同開発を行い、2020年3月10日から提供を開始した。
NTTデータ先端技術が提供する統合運用管理ソフトウエア「Hinemos」と、NTT-ATが提供するRPAツール「WinActor」の技術連携により、「WinActor管理機能」を実現。管理対象となるシステム台数に応じ、WinActor直接の運用管理をはじめ、複数のWinActorのシナリオや権限設定等を一括で統制管理できる「WinActor Manager on Cloud」、「WinDirector」との連携が可能になった。
同社では、これまで各種ITシステムの業務フローの自動化を実現していたHinemosが、WinActorにより自動化されるデスクワーク処理も管理対象として追加できることで、システム全体の統合運用管理が可能になり、部門別の最適化・自動化に留まらず、業務全体の完全無人化を目指した運用改善を容易に実現することが可能になるとしている。
開発の背景としては、1990年代からERP等の大規模システム投資が始まり、財務・会計や人事等の業務を中心に効率化が進められてきたが、予算やセキュリティ制約等の理由から、システム間連携が困難な業務はエクセルやアクセスによる人力処理が続いていた。こうしたシステム化から漏れ、何年も放置されてきた細かで雑多な処理において、昨今の「人手不足」「働き方改革」「生産性向上」の議論も重なりRPA導入が進められたが、実態は個々人のクライアントPCで行われる業務の自動化に限定されており、業務システムとの連携は手作業もしくは別途、仕組みを用意する必要があった。
また、業務システムの監視やジョブ管理においても、サーバやネットワーク機器をはじめとしたITシステムの自動化は進んできたものの、個々人のクライアントPCで行われる処理については対象外であり、システム全体の自動化は難しいのが実態。それらの課題への解決が求められていた。
同社らは、Hinemosサブスクリプションにて2020年3月10日から提供開始し、2025年までに500本の販売を目指すとしている。