クロスロケーションズ(東京都)は、自社開発する位置情報ビッグデータ活用プラットフォーム「Location AI Platform(ロケーションエーアイプラットフォーム)」の機能である「デイリー/アワリー来訪速報」を使用して、2021年正月三箇日の初詣の人流変化を、位置情報ビッグデータからAIで解析した調査報告を発表した。
同調査によると、明治神宮・川崎大師・成田山新勝寺の参拝者の傾向として、今年の正月の人出は去年と比べ約70%減少した。世代別の来訪傾向は、どの世代も30%前後まで減少傾向を示している。特に、明治神宮の元旦において、ミドル層・シニア層において初詣を控える様子が顕著にでた。昨年の元旦と比べ、ミドル層では27%、シニア層では28%まで減少する結果となった。
時間帯別の参拝客の変化として、深夜に開門していなかった明治神宮では深夜の時間帯はほぼ人がおらず、開門後の6時以降、参拝客が集まり始めた。目立ったピークの時間はみられず、分散参拝の傾向がデータからもみられた。川崎大師・成田山 新勝寺では、深夜の時間帯も開門しており、年が変わる0~1時台に最初のピークを迎えた。来場者数は去年の同時刻と比べ、川崎大師では57%減少、成田山新勝寺では61%減少した。
また、過去の位置情報ビッグデータの分析を基礎に、気象情報や新型コロナウイルス感染者数などの要因を考慮して開発した「人流予測モデル」αバージョンで昨年末に予測し発表した数値の誤差についても発表された。
予測では、首都圏の人気初詣スポットへの来訪は2020年の元旦の人出に比べ、46~32%となり4割程度になると予測。実際には、2021年の元日の人出は前年比36%に減少しており、予測誤差は7%であったとしている。